「IETMマルチロケーション2020」横浜で開催!

来る10月1日(木)〜2日(金)、ヨーロッパの舞台芸術ネットワーク「IETM」が、「IETMマルチロケーション2020」を世界24都市で同時開催します。その一つ「IETMマルチロケーション in Yokohama」の会場がBankART Temporary(ヨコハマ創造都市センター)に決定しました。TPAM事務局を務めるPARC – 国際舞台芸術交流センターが、IETMメンバーとして、横浜でのミーティングをホストします。

IETMとは?

1981年にベルギーのブリュッセルを拠点に「Informal European Theatre Meeting」として設立。徐々に活動範囲がヨーロッパを超え、略称だった「IETM」が2005年に正式名称となりました。同時代の舞台芸術に取り組む500以上の個人/団体会員から成るネットワークで、会員にはフェスティバル、カンパニー、プロデューサー、劇場、研究機関、大学、支援団体などが含まれます。

IETMは、欧州各地の都市で年2回開催される「総会」の他に、さまざまなイベントやサテライト・ミーティングを実施しています。2008、2011年にTPAMが招致したサテライト・ミーティングにはアジアや中東からも舞台芸術関係者が参加し、多くの新しい出会いの場となりました(ご参考:「IETM@TPAM」採録集)。

IETMマルチロケーション2020とは?

コロナ禍で中止となったトロムソ(ノルウェー)での2020年総会に代えて開催される「IETMマルチロケーション2020」は、コロナ禍による会議のオンライン化をポジティブに捉えつつ従来型のリアルなミーティングの良さにこだわる新しい試みです。世界24都市でIETMメンバーがリアルなミーティングのための会場を用意、それらの場所をオンラインでつなぐことで、同時に国際会議としても成立させます。

他の会場はオーフス、アヴィニョン、バルセロナ(オンライン)、ベルグラード、ベルリン、ブダペスト、ブザウ、ダブリン、香港、イスタンブール(オンライン)、リーズ、リュブリャナ、メルボルン(オンライン)、ミラノ、モントリオール、ミュンヘン、プラハ、リガ、スコットランド、シドニー、ユトレヒト、エレバン、ザグレブです。

参加方法

※オンライン、来場どちらの方法でも参加できます(レセプションと交流会は来場のみ)。どちらにおいても、ご参加にはIETMウェブサイトでのお申し込みが必要です。お申し込みには、アカウント登録が必要です。アカウント申請が承認され登録が完了するまで、最大3営業日かかりますので、お早めにご登録ください。

※オンライン、来場ともに定員があります。ご了承ください。

※参加費は無料です。

横浜会場

BankART Temporary(ヨコハマ創造都市センター)地下1階会議室
横浜市中区本町6-50-1(みなとみらい線「馬車道駅」1b出口直結)

スケジュール

10月1日(木)

18:00〜19:30
レセプション
(来場のみ)

19:30〜21:00
A New deal in APAC: emergency, recovery & adaptation
(オンラインあるいは来場、英語、通訳なし)
アジア太平洋地域におけるコロナ禍への緊急対応、その舞台芸術業界への影響、そこからの回復、必要な変化、長期的見通しについての討論。

横浜会場からの登壇者

山田カイル

演出家/ドラマトゥルク。抗原劇場代表。1993年テキサスに生まれ、その後青森で育つ。古今東西のパフォーマンスの技法やテクストを何重にも引用し、独自の美的空間を作り上げる。アート専門の翻訳者/通訳者集団 Art Translators Collective のメンバーとして翻訳等も手がける。また、横浜の民間アートセンター「若葉町ウォーフ」のアシスタントプロデューサーとして主に国際事業の制作を担当し、アジア全域にわたるアーティストのコミュニティ形成を目指して活動している。

 

丸岡ひろみ

Photo by Hideto Maezawa

PARC – 国際舞台芸術交流センター 理事長、TPAM – 国際舞台芸術ミーティング in 横浜 ディレクター、舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM) 副理事長。2003年、ポストメインストリーム・パフォーミング・アーツ・フェスティバル(PPAF)を創設、PME-ART、フォースド・エンタテインメント、メゾンダールボネマ、ホテル・モダンなどを日本に紹介する。TPAMと併設してIETMアジア・サテライト・ミーティング(2008、2011年)、アジアの制作者を集めた「舞台芸術制作者ネットワーク会議」(2009年)を開催。2012年にはフェスティバル「サウンド・ライブ・トーキョー」を創設。

 

その他会場からの登壇者(オンライン)

コレット・ブレナン(Abbotsford Convent/オーストラリア)

オースティン・ワン(台北舞台芸術センター/台湾)

進行:キーホン・ロウ(西九文化区/香港)

 

21:00〜22:45
What matters now? Plenary discussion
(オンラインあるいは来場、英語、通訳なし)
現在私たちが直面している状況において、本当に重要なことは何なのか。様々な経歴の参加者によるライブ/オンライン、ローカル/インターナショナルな全体討論。

10月2日(金)

17:00〜18:00
IETM Pitchorama
(オンラインあるいは来場、英語、通訳なし)
IETMメンバーによる6つのプロジェクトを3分間のビデオで紹介し、参加者からの質問やフィードバックをいただきます。

18:00〜19:30
これからのTPAMフリンジについて
(オンラインあるいは来場、日本語、日英通訳あり)
TPAMの公募プログラム「TPAMフリンジ」の今後のあり方を、過去のフリンジ参加者などを招いて議論します。

登壇者

石神夏希

Photo by Kota Sugawara

劇作家。国内各地や海外に滞在し、都市やコミュニティのオルタナティブなふるまいを上演する演劇やアートプロジェクトを手がける。また『Sensuous City [官能都市]』(LIFULL HOME’S総研)等調査研究、NPO法人「場所と物語」、遊休不動産を活用したクリエイティブ拠点「The CAVE」の立ち上げなど様々なプロジェクトに携わる。近年の代表的な活動として「東アジア文化都市2019豊島」舞台芸術部門事業ディレクターおよび『Oeshiki Project ツアーパフォーマンス《BEAT》』作演出、2019台北芸術祭ADAM Artist Labゲストキュレーター。

 

神里雄大

1982年、ペルー共和国リマ市生まれ。作家、舞台演出家。2006年「しっぽをつかまれた欲望」(作:パブロ=ピカソ)で利賀演出家コンクール最優秀演出家賞受賞。2018年「バルパライソの長い坂をくだる話」で第62回岸田國士戯曲賞を受賞。各地を訪問し採集したエピソードを元に、移動し越境する人々をテーマにした作品を発表している。近年は文芸誌「新潮」に戯曲が掲載され、ソウル、香港、台北、ニューヨーク、ロンドンなどで翻訳戯曲が上演(リーディングを含む)されるなど、その作家性に注目を集めている。『亡命球児』(「新潮」2013年6月号掲載)によって、小説家としてもデビュー。2016年10月より、文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてアルゼンチン・ブエノスアイレスに1年間滞在。2011年度〜2016年度公益財団法人セゾン文化財団ジュニア・フェロー。

進行:丸岡ひろみ

 

19:30〜21:00
Trans Asia Express
(オンラインあるいは来場、英語、通訳なし)
アジア太平洋地域の10数名のアーティストが登壇。様々なクリエーションを関連トピックをたどりながら紹介し、コラボレーションの可能性も探ります。山田カイルさん(演出家/ドラマトゥルク。10月1日「A New deal in APAC: emergency, recovery & adaptation」登壇)と、石神夏希さん(劇作家。10月2日「これからのTPAMフリンジについて」登壇)の両氏が横浜からの登壇者として参加予定です。

21:00〜22:00
IETM info cell
(オンラインあるいは来場、英語、通訳なし)
IETMの活動やプロジェクトの概要、政策やアドボカシーの最新情報、IETMの様々なワーキンググループを紹介します。

22:00〜23:00
交流会
(来場のみ)

 

皆様のご参加をお待ちしております!