HANCHU-YUEI

『幼女X』(2013)
Photo: amemiya yukitaka

幼女X

KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>

2.12 Wed 16:00
2.13 Thu 14:30/20:00

幸か不幸か、目下この小さな大国は、未曾有の事故の経験も、水面下、より深くへと埋ずめていくかのようです。『幼女X』は、そうした日本社会の内側にある様々な分断と震災後の生命観を、シンプルに衒いなく演劇のフィクションに結晶した中編です。自ら生命を捨て去ろうとする若者が祈る「これから産まれてくる生命の安心」に、生き続ける私たちは応えられるでしょうか。

作・演出:山本卓卓
出演:大橋一輝、埜本幸良
美術監督:たかくらかずき
制作:坂本もも

HANCHU-YUEI

山本卓卓
Photo: 斉藤翔平

範宙遊泳

2007年より東京を中心に活動する演劇集団。脚本・演出を山本卓卓が手がける。現実と物語の境界をみつめ、その行き来と、そのあり方そのものを問い直す批評性の強い作風が特徴。題材は、夢と現実、劇世界と劇中劇、テレビゲーム(あるいは仮想世界)と現実世界、愛と憎しみ、など対極にあるものをユーモラスに扱う。近年ではプロジェクター投影の文字・映像・光・間取り図など2次元のエレメンツに、3次元の俳優を有機的に絡ませ、2.5次元の演劇を立ち上げる。代表作は『さよなら日本 — 瞑想のまま眠りたい —』など。