Time of the Last Persecution by Taiki Sakpisit

Time of the Last Persecution by Taiki Sakpisit

サムート・タイ:未完の歴史たち

テンタクルズ、タイキ・サクピシット、ピチェ・クランチェン、他[バンコク]

BankART Studio NYK 3F 3B & 3C Galleries
横浜市中区海岸通3-9(地図で見る)
2.12 Sun16:00-22:00
2.13 Mon11:00-17:00
プロフェッショナル 1日券¥1,000
プロフェッショナル 2日券¥1,500
オーディエンス 1日券¥2,000
オーディエンス 2日券¥3,000
タイ語(日本語・英語字幕)
プロフェッショナル
オーディエンス

過渡期にあるタイの複雑な状況を見つめる2日間のアトリエ。この王国における「帰属」の諸歴史について、様々な芸術分野からの表明を紹介。「サムート」は「記録」、または書くことや共存を求めることの様々な形を包含する流動的な空間を意味する。途中入退場自由。

*以下を除き、2日間常に実施

2.12 Sun 16:00-20:00
ピチェ・クランチェン『Open Studio: No. 60』

2.12 Sun 18:30-20:00
ワラーラック・ヒランセータワット・エブリー & デヴィッド・リーヴ『Y/our Music』

2.12 Sun 20:00-22:00
Soi48(パーティー)

2.13 Mon 11:00-12:30
ワラーラック・ヒランセータワット・エブリー & デヴィッド・リーヴ『Y/our Music』

2.13 Mon 12:30-13:30
プラディット・プラサートーン『Len Likay Play of My Life』

2.13 Mon 16:30-17:00
篠田千明『Short Chatri』

パフォーマンス & インスタレーション

ピチェ・クランチェン

伝統の心と知恵を保ちつつ、タイの古典舞踊の身体言語を現代の感性へとつなげている。タイ古典仮面舞踊劇「コーン」の第一人者チャイヨット・クンマネーのもと、16歳で学びはじめる。バンコクのチュラロンコン大学で美術・応用美術の学士号を取得した後、ダンサー・振付家として舞台芸術を探究してきた。北米、アジア、ヨーロッパ各地でインターカルチュラルな舞台芸術プロジェクトに参加。ヨーロッパ文化財団より「文化的多様性のためのマルフリート王女賞」(2008)、フランス政府より芸術文化勲章シュヴァリエ章(2012)、アジアン・カルチュラル・カウンシルよりジョン・D・ロックフェラー三世賞(2014)など世界的な賞を受賞している。

Photo by Sutras Rungsirisilp

Photo by Sutras Rungsirisilp

2.12 Sun 16:00-20:00
『Open Studio: No. 60』
ピチェ・クランチェンは、新しいダンステクニックを作り出すため、タイ古典舞踊において「テーパノン」(「神々しさ」「不変」を意味する)と呼ばれる59の基本的な型を脱構築してきた。『No. 60』は対話 + ライブドローイングによるワーク・イン・プログレス。シェーン・ブナグによる未完の関連ドキュメンタリーも同じ空間で上映。

プラディット・プラサートーン

バンコクにてマカムポン劇団の芸術監督を30年にわたり務め、演劇ワークショップや演劇作品のプロセスを用いてアーティスト、学生、中産階級など社会のさまざまな階層に働きかけるネットワークを築いてきた。マカムポン劇団の芸術監督を辞した後、2012年にANATTA劇団を創設。バンコク・シアター・ネットワークの事務局長を2002年から務め、2003年から2007年にわたり15名のアジアの演出家が参加した「Lohan Journey(ローハンジャーニー)」(世田谷パブリックシアター主催)にも参加。アジアン・カルチュラル・カウンシル グランティ(2004年)、同年タイ国文化省芸術大賞最優秀現代芸術家受賞。日本財団アジア・フェローシップ(APIフェローシップ)により、2011年から1年間東京に滞在した。

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2.13 Mon 12:30-13:30
『Len Likay Play of My Life』
舞踊と歌の技術、そして即興を可能にする鋭い機知を要求するタイの民間伝統芸能「リケー」を再発明した様式でのパフォーマンス。同時代的なパースペクティブとスタイルを通して、リケーに新しい形を与える。

篠田千明

東京生まれ。2004年に多摩芸術大学の学生により結成された「快快」にて演劇活動を開始。「快快」は日本国内のみならず海外からの招聘も多く、スイスの演劇祭「チューリヒ・テアター・シュペクターケル」ではZKB2010奨励賞を受賞。2012年よりバンコクを拠点とし、インディペンデントな活動を行っている。2016年度セゾン文化財団ジュニア・フェロー。

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2.13 Mon 16:30-17:00
『Short Chatri』
出演の中林舞は猫の踊りをバンコクのナンルアンで習った。彼女のテクニックはバレエをベースにしていたので、タイ舞踊に向けて身体を変えようとした。言葉を用いずに師匠の身体から彼女の身体へと伝えられた学びのプロセスを見せる。

ヘンリーアンドパートナーズ × テンタクルズ

バンコクを拠点とするアーティスト、ヘンリー・タンは、個人の信条がいかに侵食されるかという興味のもと創作活動を行っている。際限なく模倣が循環し、文化的文脈や境界が常に流動的である現代において、人は芸術における実践をどのように実現できるのだろうか?ヘンリーは、バンコクで2014年に結成されたアーティスト主導による展覧会スペース、レジデンス・プログラム、リサーチ・プラットフォームを展開する「テンタクルズ」の創設メンバーでもある。

パッタリー・デーロームはテンタクルズの創設メンバーであり、さまざまなアート・プロジェクトのコーディネートを行っている。パッタリーはタイにおけるサブカルチャー、信教、超自然現象、比較宗教学といったテーマに基づいた研究を行う研究者でもある。我々が現在目にするものの全てを表しているものとしての、古代宗教と現代社会を結ぶ関係性についてリサーチを進めている。

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『AnonymÆssage』
私たちが生まれる前に起こったこと、過去に捨てていくと決めたこと、人が私たちに信じ込ませようとすること、本当には決してわからないこと。それら愛の、喜びの、悲劇の瞬間の断片を観客に思い起こさせようとする作品。

サン・ピッタヤー・ペーフアン

タイのピチットに双子として生まれる。3歳の時にノルウェーに移住し、Spin Offにて1年間の集中ダンスコースを修了した後、オスロ国立芸術大学でモダンダンス及びコンテンポラリーダンスを学ぶ。マクドナルドでのアルバイトと並行してプロのダンサーとして活動した後、2012年にタイに戻り、ピチェ・クランチェン、リアント、Jereh Leung、Shahrin Johry、Raymond Lieu、Mun Wai Lee、Maya Dance Theatreなどの作品に参加。「SUNYA」をはじめとする自身の作品創作も行うと同時に、ヒップホップグループ「DManiac」にも参加。台湾とフィリピンにて、ヴォーグ・ボールルーム・バトルに参加したことにより、ヴォーギングを始めた。

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『SUNYA』
タイ各地の寺院にある仏像から得たインスピレーションと、「ランウェイ」「リアルネス」「セックス・サイレン」「アーム・パフォーマンス」などのヴォーギングのカテゴリーを融合。アーティストの分身「Sunya」が、「誰でもブッダになれる」という思想を観客と共有する。

リーアム・モーガン

カナダ生まれ。インスタレーション、照明、写真、映像作品を発表するビジュアル・アーティスト。2002年よりタイを拠点とし、バンコクにて活動を行っている。

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『Ngan Wat #1: 112 Red and Yellow Tubes』
連作『Ngan Wat(寺祭り)』より。政治的に(タイの文脈で)対立する2色、赤と黄色の蛍光管を112本用いた作品。タイ刑法第112条(王室侮辱・中傷罪)は、しばしば政敵を失脚させたり黙らせたりするために利用され、故国王自身もこの法令の必要性を疑問視していた。

『98.5% of this light has been blocked』
改造した楕円形のリフレクターをつけたスポットライトを用いた作品。社会的・地理的・時間的な地域性を反映し、光のほとんどは遮られ、そのエネルギーは囲い込まれ、見えず手に届かない。

ピシタクン・クアンタレーング

バンコクのモンクット王工科大学ラートクラバン校彫刻科卒業。2016年にグループ展「TWO MAN IN THE MIDDLE/REAL ESTATE/LANDSCAPE」を北九州、中国・合肥市に参加、2015年「impossibKK DREAM」をフランス・レンヌで開催するなど、国際的に活躍。別府のJENESYS Programme:東アジアクリエーター招へいプログラム、韓国・釜山のOpen to Youプログラムに参加するなど、アーティスト・イン・レジデンスプログラムにも選出される。拠点とするバンコクでも多様なアート・プロジェクトに参加し、2010年から2011年にわたり行われたBACC(バンコク・アート・アンド・カルチャー・センター)でのMuseum Serveプロジェクトではバンコクのバイクタクシーに注目し、移動可能なアートスペースを街に現出させた。

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『ImpossibKK Dream』
1969年にタイ王室が作曲委嘱した愛国歌『最も高き夢』は、ミュージカル『ラ・マンチャの男』の中の歌『見果てぬ夢(Impossible Dream)』を翻訳したものだった —『ImpossibKK Dream』は、歴史がどのように書かれ、どのように理解されるかを問う作品。

『Black Country』
想像上の「黒い国」を茶化しそれと戯れるため、信条を作り上げ、皆を祝福するマントラを作曲し、全ての門徒に与える護符を用意した。この「黒い国」の子となる者たちには聖なるタトゥーも提供する。

スクリーニング

シェーン・ブナグ

タイ/英の出自を持つ映画監督、写真家。アテネを舞台としたギリシャ語映画、賞を受けた短編映画などをはじめとする映像作品は、これまでさまざまな国際フェスティバルで上映されると共に、アジア、ヨーロッパ、アメリカの放送局により放送されており、タイ、日本、イギリス、アイルランド、スペインで展示されている。本作「Demon Dancer」に加え、バンコク・アート・アンド・カルチャー・センターにて発表予定の映像インスタレーション、写真作品の個展開催に現在取り組んでいる。

『Demon Dancer』
古代の文化に立脚する豊かな文化と、抑圧された保守主義という、矛盾した状態に置かれているタイ。知恵と愚かさ、優しさと美、醜さと残忍さが同等に存在することは、過去10年以上にわたりタイを揺り動かしてきた暴力性により裏付けられている。タイはダンスのメタファーにより解き明かされる謎のようなものである。特に、ピチェ・クランチェンというダンサーの作品と経験により、その謎は解き明かされる。

タイキ・サクピシット

日本生まれ、タイ育ち。サンフランシスコ州立大学にて映画学の学士取得。2008年より、実験的なショートフィルムや映像作品を創作している。現代タイの確執、保留された権力、差し迫った変化を強調する、聴覚的及び視覚的な要素の並列により生まれるキネティックなエネルギーで構成される作品が多い。タイ・ショートフィルム・フェスティバルでの受賞歴多数。40以上の映画祭や美術館などで上映されている「A Ripe Volcano」は、アジアの現代アートをグローバルな視点から提示するKadist’s A3のコレクションにも選出された。バンコク、シラパコーン芸術大学でも教鞭をとっている。

bb

『Time of the Last Persecution』他
素朴な特殊効果で愛の挫折と避けられぬ運命を叙事詩的に謳い上げる1980年代前半のB級タイ映画5本から素材を集め、芝居がかったアフレコの台詞を取り除き、モンタージュとスローモーションを用いてサイレント映画のような壮大さを与えた映像作品。他作品も上映。

ワンタニー・シリパッタナーナンタクーン

バンコクを拠点に活動する。2009年に第53回ヴェネツィア・ビエンナーレのタイ・パヴィリオンにて、タイドレスを着た鼻の長い自身のミニチュアモデル作品「Wantanocchio」を発表。2012年、バンコクのチュラロンコン大学アート・センターの展示室を、資本主義社会の不公平な構造に生きるタイ現代アーティストの生活を反映するインスタレーション「(Dis)continuity」に変容させる。2014年のタイの政治的危機においては、映像作品「III」により当時の状況とタイの歴史についての自身の思考を提示した。2015年、社会における不平等や奪われた権利がしばしば不条理に現出することについてのインスタレーション「The Price of Inequality」をバンコクのH Galleryにて発表。

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『Everyone is…』
誰かが言った、「誰でも現代美術家になれる」。このセンテンスをボイスと名づけたオウムに言わせようとするアーティスト。しかしセンテンスは変形し、異なる意味が生まれてしまう。アーティストは、存在の真の自由は言い得ないことを言う能力にこそあると気づく。

『Ja, Ja, Ja, Ne, Ne, Ne』
ヨーゼフ・ボイスは、ドイツ語でこの言葉(はい、はい、はい、いいえ、いいえ、いいえ)を繰り返した。その48年後の2016年、ボイスという名のオウムが同じ言葉を毎朝6時に繰り返す。一方、タイ軍事政権のテレビ番組は2014年以来毎晩6時に放映されている。

ピヤラット・ピヤポンウィワット

オーストラリアのロイヤルメルボルン大学でコミュニケーション学学士を取得後、フランスの公立モンペリエ高等美術学校(エコール・デ・ボザール)で学士を取得。自身の環境における経験や、問題提起をもとに映像、テキスト、写真、ミクストメディアなど、様々な素材や技法を使って作品を制作している。社会学に関する問題と人類学的な問題に関心を寄せ、現代社会の概念についての理論を参照及び解釈することにより創作を展開。特にジェンダー、サブカルチャーや文化の変容、グローバリゼーションなどのテーマに重点的に取り組んでいる。

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『Mute Conversations』
黄金町バザールのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムで2016年に発表された作品。横浜のタイ・コミュニティを調査し、採集した会話や言葉を都市空間でのプロジェクションとして再構成したもの。

ワラーラック・ヒランセータワット・エブリー & デヴィッド・リーヴ

ワラーラック・ヒランセータワット・エブリーは、オーストラリアのロイヤルメルボルン大学でコミュニケーション学学士を取得後、フランスの公立モンペリエ高等美術学校(エコール・デ・ボザール)で学士を取得。自身の環境における経験や、問題提起をもとに映像、テキスト、写真、ミクストメディアなど、様々な素材や技法を使って作品を制作している。社会学に関する問題と人類学的な問題に関心を寄せ、現代社会の概念についての理論を参照及び解釈することにより創作を展開。特にジェンダー、サブカルチャーや文化の変容、グローバリゼーションなどのテーマに重点的に取り組んでいる。

デヴィッド・リーヴは、フリーの映画制作者になるまでに、イギリス・フィルム・インスティテュート、配給会社Lionsgate Films、Revolver Entertainmentに勤め、様々な映画の予告編、ドキュメンタリー映像の編集を手がけたと共に、音楽プロモーション映像、ショートフィルム、ドキュメンタリー映像の監督も務めた。近年のプロジェクトに住宅ドキュメンタリー「Janet and Larry Move Out」とイギリスのバンド“TIndersticks”によるロンドンの有名スタジオ、アビーロードスタジオ2でのアルバムレコーディングを追った「Across Six Leap Years」がある。

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『Y/our Music』
水田(ライスフィールド)からレフトフィールド(主流から外れた位置)まで、タイのサウンドを紹介する映像作品。メインストリームに迎合しない9組のミュージシャンが出演。彼らは地理的に遠く離れているが、同時代の音楽産業の要求を横目に自分の芸術性に忠実であるための闘いを共有している。

パーティー

Soi48(宇都木景一 & 高木紳介)

空族の新作映画『バンコクナイツ』の音楽監修、EM Recordsタイ作品の監修、『爆音映画祭2016タイ|イサーン特集』主催。東南アジアでのDJツアーや、Quick Japanでの寄稿、トークショーやラジオなどでタイ音楽や旅の魅力を伝える活動を積極的に行っている。CDジャーナル、boidマガジンにて連載中。英The Wireにも紹介された、『Soi48』というパーティーを新宿歌舞伎町にて不定期開催中。現在、2月下旬発売予定『TRIP TO ISAN 旅するタイ・イサーン音楽ディスクガイド』(DU BOOKS)執筆中。

2.12 Sun 20:00-22:00
タイの日常と音楽を紹介する日本のユニットSoi48が、イサーン地方のモーラム音楽を中心にDJするパーティー。